わたしのおじいちゃんが、60歳で定年退職してから、毎日、近所の公園で知り合いの人たちと一緒に太極拳をするようになった。早朝、みんなで集まってわいわいとしながら落ち着いた心持ちですると、こころも体もリフレッシュできるのだという。

太極拳をする人たちの姿をはじめてわたしが見たとき、私はなんだか不思議なポーズをする体操だな、と思った。ゆっくりとした動きをすることで体の奥深くの筋肉などを使うことに意味のある運動なのだという。おじいちゃんは、そのゆっくりとした動きの中に、魂をこめているのだといっていた。健康維持のために、体操をする人は多いと思うけれど、ラジオ体操などは、少し、お年寄りにとってはハードな動きも含まれているのであまりおすすめではない。

乾布摩擦などもそういった類の健康維持方法のひとつには入るけれど、体の抵抗力が弱っていることも多いお年寄りがやるにはあまりむかないといえる。そういった理由からも、太極拳というのは、お年寄りでも無理なく始めることのできる体操だとわたしは思う。早朝に、新鮮な空気の中で、仲のよいひとたちがたくさん集まって太極拳をする。

これを習慣化して、行うことで健康を維持することができると信じるこころも重要だとおじいちゃんはいっていた。「信じる者は救われる」という言葉は、そのまま信じるべきだといっていた。健康を維持したいという気持ちがまずは一番大事なのだと思う。